2012年1月11日水曜日

■ 編集長からのメッセージ


「もったいない」という表現の起源をご存じでしょうか?漢字で書くと「勿体無い」です。
この勿は「物」が略された漢字ですので「物が無い」ということになります。つまり
「もったいない」は「もたない」が変形したものと理解しています。「クラウド」はその
象徴。
世の中では「311以降、持たないライフスタイルに変わった」と言われています。
同感です。ニュースで「若い世代は車離れ」というのが有りました。私の世代が若いころは
颯爽と新車を乗りこなすことが至上のあこがれ。今そういう人はKY。主流は「カーシェア
リング」「マンション住まい」「音楽・本はダウンロード」。部屋の中にはタブレットPC
とスマホだけ、というライフスタイルが一番格好良いそうです。なるほど、我々高齢者も
同感です。この世の最後の瞬間まで好きな本が読めそう。良い時代に生まれました。
こうなると大学も「もたないインフラ」が主流になるのはもうすぐ。学生は何も持たずに
電気スクータでキャンパスに来て、教室の前に準備されたタブレットPCを取り出し、生体
認証で出席登録、教科書・参考書はクラウドからダウンロード、授業中にクイズの答を
提出、という感じでしょうか。出席をとったりプリントを配る無駄な時間は無くなります。
紙も無くなります。帰りは大学で充電していたバッテリーに交換して帰宅。交通費=ゼロ。
「クラウドスクータ」です。風邪を引いたら自宅で授業参加。
「IT断食」つまり「ITから逃げること」が企業では流行っているそうですが、結局、
ITや情報の洪水から逃げることは「もったいない」=「持たないこと」から逃げることに
なるのではないでしょうか。以上、初夢でした。(編集長1=井上)