2013年10月9日水曜日

■ 編集長からのメッセージ

9月号と今月号にも報告しておりますが、9月9日千葉大学にて「第17回学術情報処理研究集会」
翌日10日には「第10回国立大学法人情報系センター協議会総会・研究集会・センター長懇談会
・地区会議・幹事会」ならびに共同開催で行われる「第11回ISMS研究会」が行われました。
年に一回、全国の国立大学法人情報系センターが大集合する密度の濃い集まりがありました。
当センターから6名が参加し、2件の研究発表を行いました。
本学では全学情報基盤整備が4年毎に行っています。その歩幅でこれらの会合を振り返ります。

8年前(2005年):2006年のGoogleのCEOであるエリック・シュミットがクラウドコンピューティングの
言葉を発する以前であり「メールのアウトソースをどうするか」「大学がメールサービスを運営する
時代は終わったのかも?」という話が行われていました。当時はまだクラウドがなかったのです。

4年前(2009年):大学における「クラウドの活用を如何に進めるか」、
「いや、そもそも利用するのか」という議論がはじまっていました。
本学では2010年の全学情報基盤の全面クラウド化に向けた調達が進められていたころです。
20年以上を傍で見ていた基幹システム群がある日、忽然と無くなる。
当時を振り返ると不安も大きかったですが、そのときの選択は正しかったのだと今日の平穏に
思います。

今年(2013年):クラウド全面活用派、クラウド推進派、クラウド要検討派(ときに否定派?)に
別れているように感じました。クラウド活用という全体のベクトルは見えますが、どのような規模で
どのように活用していくか、いまだ慎重な選択の中で各大学の思いはいろいろのようです。

グラハムベルの電話は100年で世界的インフラになりました。インターネットは20年、
クラウドはまだ10年も経っていないのです。確かに、判断の時間はもう少し必要なのかも
しれませんが、4年後に我々も含めて、大学におけるクラウド事情がどのように変化しているのか
楽しみです。

(編集長2:長谷川副センター長)