2014年5月14日水曜日

■ 編集長からのメッセージ

フレッシュな新入生が入学して1ヶ月が経ちました。私たちも彼らに負けないように
新しい試みに挑戦中です。それは要望が多かった静大テレビ番組用の「空撮」挑戦です。
まず「最新の空撮」について調査しました。その結果、数年前に比べこの分野は画期的な
進化を遂げており、素人でも立派な撮影ができる状況になってきていることが分かりました。
ラジコンヘリコプターが主流の様です。動画撮影装置まで含め数千円というものまで
販売されています。YouTubeでその撮影動画をチェックすると、実に立派なもので、
「絶対安全です」と書かれているものまでありました。「では、センターで一式を購入して、
必要時にどんどん活用しようか」というところまで話が進みました。

「しかし、待てよ。そんなうまい話があるのか」という「天の声」が響きました。
唐突ですが「クラウド導入時の経験」が頭に浮かびました。「多数の低価格サーバを
購入すれば低コスト運用が出来る」との誘惑に負けそうになりましたが、
結局「高度な機器を自身で購入して運用するのは愚の骨頂」という結論になり、
一気にクラウド化を推進しました。

というわけで、今度は主に安全性、信頼性の観点からもう一度調査を行いました。
その結果分かったのは、(1)操作を習熟するには数年以上の経験が必要、
(2)高額保険なしに飛ばすのは無謀、などクラウドと同じ懸念がネット上に
あふれていました。では「素人が空撮動画を撮るのは不可能なのか」というと、
現実はその逆です。「餅は餅屋に任せることで安全で高度な空撮が可能」という
クラウド化とほとんど同じ結論です。そこで、専門組織を探しましたら、
それは静岡市内にありました。早速連休中の5月3日に試験飛行・空撮を行いました。
初めて見る空撮ヘリは、SFの世界から飛び出てきた機器の様で、
6つの小型プロペラがあり足が2本足りない蜘蛛の様な形をしています。
2人の熟練操作者が見事な連携で指を動かすと、蜘蛛は一気に空高く舞い上がり、
所定位置でピタリと止まります。その後ゆっくり校舎、グランド、正門、それから
静岡市内にカメラを向け、ブレのないプロ水準の映像が次々に撮影されていきました。

今回も多くを学びました。「たかが空撮」という人もいますが、これほど簡単に高品質な
空撮が可能になれば従来考えられなかった新しい視点で研究・教育・大学運用の支援が
出来るのではないかと期待できます。空撮結果は静大TVに掲載していきますので
是非チェックしてみてください。「これまで見たこともない静岡大学」を見ることが出来ます。

ただ、これだけ精密に無人航空機運転ができるということは無人兵器の性能は凄まじいはず、
という懸念も沸きました。是非、平和目的に限定して発展していってもらいたいものですね。
(編集長1:井上センター長)